グリーンレーザースキャナを搭載したUAVでの測量、ロープアクセス技術を用いた点検調査を行っています。

インフラ点検・診断資格『道守』について

インフラの点検・診断に必要な資格として、以前コンクリート診断士のお話をしましたが、今回は道守と言う資格についてお話したいと思います。

道守とは、長崎大学が長崎県と連携して、道の維持管理に関する技術の習得を目的として開始した教育プログラムであり、認定試験に合格、登録すると与えられる資格になります。

道守・・道路全体の維持管理ができる人、高度な技術開発ができる人
特定道守(専門部門)・・点検計画、健全度診断ができる人
道守補・・点検作業ができる人
道守補助員・・近隣に住み、構造物の異常に気付ける人

この『道守』は、2015年に国土交通省の公共工事に関する調査及び設計等の品質確保に資する技術者資格登録簿に登録(3分野13資格)されています。


◇表にするとこのようになります◇

※興味を持たれた方は↓↓↓こちらのサイトを訪ねて下さいね。

◎長崎大学大学院工学研究科インフラ長寿命化センター

◎道守養成ユニット

本来なら、長崎大学で行われる講義や実習等を、道守補コースは宮崎大学で受講することが出来ます。
と、言う事で今年は弊社から2名が道守補コースを受講しました。


◇◇カリキュラム受講体験記◇◇  Kさん

平成30年4月に土木業界に足を踏み入れ、土木業界で初めて資格受験をしました。
日本は高度経済成長期に橋や道路などが多く建設されており、今後、建設から50年を超える高齢の橋梁や道路などが増えることになります。事後保全から予防保全へシフトしていく今、適切にメンテナンスを行うことが非常に重要になってきます。そういった背景の中、活躍する資格の1つに道守という資格があります。今回は道守の中のさわりと言える道守補を受講してきました。
講義に関しては日本の現状をはじめ、橋梁やトンネルのどこを点検したらいいのか、どういったものが損傷になるのかなどを少し足早でしたが、事細かく学べました。
実習に関しては使用したことのない機材を使ってみたり、実際に現場に足を運び点検をしてみたりと、とても役に立つ内容ばかりでした。
講師の方々も専門的な知識を持つ方ばかりでしたので分からないことなどは詳しく教えてくれたりして知識を増やすことができました。
認定試験に関しては土木初心者の私でもなんとか受かることができたので、しっかり理解できていれば出来る問題だと思います。
これからロープアクセス×道守を活かし、まずは宮崎県内のインフラ予防保全の構築に貢献出来たらと思います。


◇◇カリキュラム受講体験記◇◇  Hさん

宮崎大学の先生方、長崎や熊本の大学から来て下さった先生、その他専門の企業から来て下った方々が講師となり、丸5日間みっちり教えて下さいました。また、土木出身でない私は、受講前にもe-ラーニングで基礎を勉強しなければなりませんでした。受講日初日に事前テストを受けましたが、問題用紙を見た瞬間『げげげっっ』。鉛筆がスムーズに動く箇所はなく、結果を見るのが怖かったです。
演習として

《鋼構造物》
磁粉探傷試験
【対象】溶接表面や表面近傍の亀裂の形状及び長さ
浸透探傷試験
【対象】溶接表面や表面の亀裂の形状及び長さ
超音波探傷試験
【対象】溶接内部の亀裂、亀裂の深さ、位置、長さ
膜厚測定
【対象】鋼材の塗装膜厚
《コンクリート構造物》
電磁波レーダー法
【対象】空洞、鉄筋探査、かぶり厚さ
電磁誘導法
【対象】配筋、かぶり厚さ、鉄筋径
中性化ドリル法
【対象】コンクリートの中性化深さ
反発硬度法(テストハンマー)
【対象】硬化コンクリートの推定強度

を行いました。

※写真未掲載の検査機器等もあります。

どういう機材を用い、どういう論理で測定されるのか、丁寧に説明を受け自分達でやってみます。
普段このような機材を使用することはないので、とても楽しく興味深く受講する事が出来ました。
最後の二日間は現場に出ての実習です。宮崎の日南海岸にある斜面やトンネル、宮崎市内の橋梁に行って、現場で活躍されている講師陣の説明や体験談を交えながらの実習でとてもためになりました。


何十年か振りの学生に戻った気分でした。講習会の約1ヶ月後に認定試験が大学で行われました。年末年始を挟んでの試験だったので、正直納得できるほど勉強をする時間が取れず試験前1週間が勝負でした。(笑)
試験後、俯きながら車に乗り、再試験を受けないといけないかなぁと落ち込んでいましたが、何とか合格する事ができホッとしました。これからも、資格に恥じないよう知識の習得に努めていきたいと思います。



2019年度は関西大学千里山キャンパスでも道守補コースを受講出来るようです。

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